ブラザー DCP-J528N インクジェットプリンター のレビュー
ブラザー工業 DCP-J528N インクジェットプリンターを買ったのでレビューしてみた話。
普段はあまり使わないプリンターだが、ここ最近はよく出番があるので買い替えることにした。今回はブラザーのDCP-J528Nというプリンター。
必要な機能は独立インク、自動両面印刷、前面トレイの3つを選ぶとおそらくこのモデルが一番安くなる。今回は互換インクや印刷可能枚数などシリアスな話もしようと思う。でもその前に外観から。
外観はこんな感じ。
正面のディスプレイはおそらくTNパネルでコントラストが変化してかなり見にくいが角度調節が可能でタッチパネルになっている。軽く押しても倒れることはない。こういう部分はもっとコストカットしてボタンだけにできそうだけど各メーカーもなぜかタッチパネルを載せたがるのは何故なんだろう。
トレイは手動で引き出す必要がある。今回は最大まで出しているが途中まででも少量なら紙が落ちることはない。
前面トレイはこんな感じ。上はハガキ等を入れることができる。
背面トレイはこんな感じ。あまりに貧弱貧弱ゥ!な感じなので普段は前面トレイを使うことになりそう。
USBケーブルは付属しない。ケーブルを刺すのは蓋を開けて奥に刺す必要がある。これの気に入らないところがあって電源ケーブルは右側、ケーブルは左側に出すことになっていてまとまりがない。このUSBケーブルは5mある。
次にスキャナは私が使っていたものはあまりユーザーのことを考えていなくて厚みのあるものをスキャンするときに蓋が傾いてしまっていたのだが、これはきちんとスキャナの蓋がフラットに閉じられるように上にせり出す設計になっているのはかなり評価が高い。
インクは最初から1セットついてくる。今回は予備でブラック2個セットを購入。このインクのコストが安いかどうかはもう少し後で語ることにする。
ブラザーはフロントに付いているので頻繁に交換する場合は楽かもしれない。どのメーカーもなぜインクの中身を見せたがらないのかはとてつもなく量が少ないから。
インクの充填が終わったのでテスト印刷をして壊れてないことを確認。ブラックは375枚印刷可能だが300枚となっていたので経路の充填分減っていることになる。印刷は若干薄め。
私はなるべく余計なものをPCに入れたくないのでブラザーのドライバーだけをダウンロードすることにした。ネットワーク用のドライバーもあるけど中身は同じだった。
次に印刷の設定画面がこれ。モノクロ設定はブラックのみが使われる。ただし、クリーニングのときは全色使用される。以前使っていたプリンタはモノクロ設定をしてもグレーは全色使用されていたのですぐに全色空になってしまったがこれはそういうことはなさそう。
適当に印刷の設定画面を並べておくので確認したいものがあったら見て欲しい。フルパッケージの場合はこれ以外にもインク残量確認などのアプリが付いてくるが今回はドライバーだけなのでこれだけ。
さてここまでは穏やかな話だったけど、ここからはシリアスな話をする。
このプリンター「DCP-J528N」は自動電源オフの機能がある。が、無線LANを使用している場合は自動電源オフの機能は無効になり手動で切る必要がある。のだが、無線LANをオフにしていてもなぜかこの自動電源オフの機能が機能せずスリープのままになる。
不用意にネットワークに繋げっぱなしにしていることがいかに愚かという事がよく分かる事例。このようにセキュリティの観点から使っていないときは無線LANに接続したくないので電源オフにしたいのだが、ならないのでAirPrintも頻繁に使わないのでUSBで接続してWindows側で共有することにした。
では次にブラザー特有の「自動クリーニング」について。これはオフにすることはできない。特定の間隔で朝11時55分にコンセントが刺さっている限りスリープまたは電源オフでも自動クリーニングが行われる。この頻度がどの程度かはメーカーは公表していないのだけど最後に自動クリーニングしてから約5日後だった。気温が高いときは頻度が多くなると思う。また、印刷はこの間隔に影響しないこともわかった。クリーニングの音は通常のプリンタと同程度でノズルチェックのような音が数秒だった。クリーニング大では紙送りの音も聞こえて1分程度だった。通常のプリンタでは月1回程度、ノズルチェックをすれば十分なのでこのプリンタはかなり頻繁なことがわかる。
こまめにクリーニングをしているためファーストプリントタイムはクリーニング動作がないのでかなり早い。頻繁に印刷する人にとってはいいプリンタとなる。
https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=462
日付 | 時間 | 備考 |
---|---|---|
6月3日 | 購入 | |
6月8日 | 1146 | クリーニング |
6月12日 | 1156 | クリーニング |
6月15日 | 印刷 | |
6月16日 | 印刷 | |
6月17日 | 1156 | クリーニング大 |
6月21日 | 1156 | クリーニング、印刷 |
6月25日 | 1155 | クリーニング |
7月1日 | 1156 | クリーニング大 |
ここからは互換インクとトータルコストの問題。「DCP-J528N」以外に検討したモデルは「EW-456A」でエプソンのものだった。最終的にこれを外したのは背面トレイで紙を片付けるのが面倒だから。
実は「EW-456A」はインクコストが公表されていない。そのためエプソンで似たようなインクコストのモデル「EW-M530F」から計算することにした。
インク容量は各メーカーは公表していないが1枚あたりのインクコストから計算して印刷枚数を出すことにした。「EW-456A」はA4カラーのコストからおおよそを出したものである。
最終的に本体価格、互換インクのコストから最大何枚印刷可能かを出すことで度のモデルが最も安くなるかを計算した。ここでは「HP Smart Tank 6005」の本体価格である30600円を予算とした。
互換インクを使用してプリンターが故障した場合の保証をしているインク革命からコストを参考にした。もう一つの理由は顔料ブラックが使われているから。プリンタ本体の価格はヤフーショッピングの日曜日に最も安い価格で比較した。
モノクロ印刷の結果では、実は「DCP-J528N」は互換インク運用だともっとも印刷枚数が少ないことがわかった。各メーカーの印刷枚数というのは実際に印刷できるのは半分程度と考えたほうがいい。
これらの結果からわかることは「DCP-J528N」の純正インクは良心的な値段だが容量が少ないため互換インクで運用した場合は「EW-456A」の方がトータルコストは安くなることが分かる。互換インクメーカーはインクの容量ではなく受給で値段を決めているからだろう。参考に載せているビジネスプリンター「EW-M530F」はブラックのインク1本あたりの印刷可能枚数が多いため最も安くなった。EW-M530Fを買ったほうが良かったんじゃないか?
プリンタ | 純正インク | モノクロ 円 | 純正 黒 円 | 互換 円 | BK印刷 枚 | BK互換コスト 円/枚 | インクコスト 円/枚 | 本体 円 | 合計 円 | 印刷枚数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
HP Smart Tank 6005 | HP32, HP31 | 0.36 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30600 | 30600 | 12000 |
DCP-J528N | LC411 | 3.2 | 1199 | 730 | 375 | 1.9 | 19095 | 11505 | 30600 | 9809 |
EW-456A | MED | 5.2 | 1950 | 660 | 375 | 1.8 | 21476 | 9124 | 30600 | 12202 |
EW-M530F | IB10KA | 5.3 | 3330 | 823 | 600 | 1.4 | 18600 | 12000 | 30600 | 13560 |
次にA4カラーで印刷した際のコストを比較してみた。この結果は大容量タンク搭載モデルが3倍ほど多く印刷可能であることがわかった。各カラーインクはブラックに比べ容量が少ない。A4カラーの印刷を2000枚程度予定しているのであれば同額で6000枚印刷可能な「HP Smart Tank 6005」がおすすめということになる。
「HP Smart Tank 6005」の初期コストが3万円と高いように見えるが実際はインク代だけで1万円以上の価値がある。
プリンタ | 純正インク | A4カラー 円 | 4色純正 円 | 4色互換 円 | カラー印刷 枚 | カラー互換コスト 円/枚 | インクコスト 円 | 本体 円 | 合計 円 | 印刷枚数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
HP Smart Tank 6005 | HP32, HP31 | 1.03 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30600 | 30600 | 6000 |
DCP-J528N | LC411-4PK | 10.4 | 4565 | 3380 | 500 | 6.8 | 19090 | 11505 | 30595 | 2824 |
EW-456A | MED-4CL | 15.3 | 4380 | 2640 | 286 | 9.2 | 21469 | 9124 | 30593 | 2328 |
EW-M530F | IB10CL4A | 15.4 | 6530 | 3810 | 424 | 9.0 | 18600 | 12000 | 30600 | 2070 |
インク革命のサイトには「DCP-J528N」と「EW-052A」(EW-456Aの下位の前モデル)で印刷枚数を比べているものがありやはり、純正インクでは「DCP-J528N」が安かったが互換インク運用では「EW-456A」の方が安くなりそうな結果となった。同じものを印刷していないので純粋には比較できないがおそらくLC411はMEDよりもインクの容量はすくない。
ここまでの比較から互換インクで運用する場合は純正インクが切れてからの1年は保証を謳っている「インク革命」それ以降は更に格安なインクを選んだほうがいいかもしれない。互換インクのブラックは顔料と染料があり純正は耐水性のある顔料インクを使っているので間違えないようにしたい。
最後に
2000枚程度のブラックで計算した場合は以下の通りとなる。つまり、本体の安いものを買うのがベスト。
プリンタ | インク | ブラック 円 | 印刷枚数 | トータル 枚 | コスト 円 | 本体 円 | 合計 円 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
DCP-J528N | インク革命 顔料 | 730 | 375 | 2000 | 3893 | 11505 | 15398 |
EW-456A | インク革命 顔料 | 660 | 375 | 2000 | 3520 | 9124 | 12644 |
EW-M530F | インク革命 顔料 | 823 | 600 | 2000 | 2743 | 12000 | 14743 |
私のように家庭用プリンタは印刷できれば何でもよく互換インクでプリンタが壊れるまで使い、キレイに印刷する場合はコンビニやネットプリントを使うと割り切っているのであれば参考になると思う。
というわけで、プリンタ選びは互換インクを見て決めるといいかもしれない。という話でした。
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